大阪市北区の雑居ビルで17日に発生し、25人が死亡した放火殺人事件で、容疑者の男が現場となったクリニックに2、3年前から通院していたことが捜査関係者への取材でわかった。クリニック関係者らの証言から判明した。男は患者として通う中で院内の構造を把握していたとみられる。
男は住所、職業不詳の谷本盛雄容疑者(61)。大阪府警によると、事件後のビル内に容疑者名義の診察券が残されていた。
谷本容疑者は、事件の1カ月ほど前からビルの約3・5キロ西にある大阪市西淀川区の住宅に滞在。府警は事件後に住宅を家宅捜索し、クリニックから処方された薬の袋を押収した。関係者の証言も含め、府警は谷本容疑者が2、3年前から通っていたとみているが、電子カルテの復元などを通じてさらに確認する。
院内の防犯カメラ映像の分析で、府警は、谷本容疑者が2カ所あるクリニックの出入り口の両方に火を放ち、多くの人を巻き込んだとみている。院内の消火栓扉は動きにくいよう工作されており、府警は谷本容疑者が患者として通う中で構造を把握し、計画的に事件を起こしたとみている。
谷本容疑者は事件の約3週間…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル